2017年2月20日月曜日

ならぬものはならぬのです

とは、会津藩の藩校「日新館」の教えです。

私は東北出身なので小学校あたりの修学旅行だかで福島に赴き、
例によって日新館跡を訪れ什の掟を暗唱させられました。

一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言を言ふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです

これが什の掟。

ならぬことはならぬというのは、「上の1から7までのお約束をしっかり守りましょう」という意味です。

掟は子供達のグループごとに少しづつ違っていて、
自分たちで話し合って決めたそうです。

掟はどうやって決めるのか?というと
会津藩士の子として、どうあるべきか?をまず考えるんだそうです。
その理想から逆算して掟を作ると。

そして毎日集まって掟を守れていたか確認をし、
最後に「ならぬものはならぬのです」と締める。
言葉は古いけれど、「みんなで立派な大人になるために決めたお約束は守ろうね」という意味なんですよね。



というのをなぜ思い出したかというと、
昨日の幼児教室、工作の時間。

今回の課題は娘がまだ慣れていないクレヨンでのお絵描き。
先生がまえで説明していて、子供たちは「手はお膝、顔は先生」の状態で聞かなければいけない局面で
娘はクレヨンを持っていじくりまわしていました。

そこでサポートに入っていた先生から手をバシッと叩かれたのですね。

そこに至るまでも娘は落ち着きがなかったので、何度も直されていて、
ついに叩かれてしまったという感じです。

私が娘を叩くことはほとんどないので、(夫はたまにゴツンとしたりする)
娘は心底驚いて手を叩いた先生をじいっと見つめました。

で、促されて先生のお話を聞く体勢に戻りました。

私はこの一部始終を見て本当に良かったなと思いました。
家で娘がだらけたりした時、「はいきちんとお話聞くよー」というけれど
それでわかってくれない時のほうが多い。
怒鳴りつけてもしょうがないし、イライラするとうまくいかないし、優しく諭しても効果なし。
でも今回の先生の的確なタイミングでの手バシで娘は
「先生のお話はきちんと聞きましょう」
「ならぬものはならぬのです」
ということを少しは理解してくれたかなと思うのです。
私だけで伝えきれなかったことを塾という場を借りて少しずつ知って行って欲しいな。

その先生、いつもはニコニコしていて本当に優しい先生なんです。
なんというか針穴をつくような?ピンポイントな手バシでプロだなあと思ってしまいました。
塾が終わって最後は笑顔で送り出してくれたし。
娘も笑顔でバイバイタッチ。


今度、娘と「理想のお姉さん像」を考えてみよう。
その上でお約束についていろいろ話し合わないとね。

なんだかんだ、私は娘に甘いので。。。
しつけ(=自制心)は親からの最高のプレゼントだと思うし、
頑張らないと。

以上です。

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